楽しいだけが勉強ではない

こんばんはExcelsiorです。


昨日の情熱大陸「塾代表・宝槻泰伸」を見た方も多いのではないでしょうか。




子どもたちに驚きと感動を与える授業というものは素晴らしいものですね。



私自身学問で一番重要な要素は"興味"であると考えています。




ですが昨日の情熱大陸の内容は正直微妙に感じました。

以下は私個人の意見です。






楽しんで学習することは素晴らしいですが、

ただテンションが高いだけ

大声を上げる

アニメのように仕立てる

こういったやり方は勉強ではありません。



生徒を指導していて

これは小中高全てに共通しますが

指導側がテンションをいかに上げるかは非常に重要です。




ですが気をつけないといけない部分は

特に小学生は外的な要因に非常に大きく左右されるということ。



高校生にもなると自発的にやる気を引き出し、テンションを上げて行きます。




ですが小学生は正直教えられる先生のテンションに依存してしまいます。

そしてよく塾内でいうことですが誤ったテンションの上げ方をすれば"動物園化"します。




また小学生に 

ベンゼン(C6H6)をモデルで作ろうという授業を行なっていました。




ベンゼンは以下の構造式となります。

モデルだと以下のようになるのですが



テレビの中の生徒(確か女の子だった気がします)が

直鎖構造のものを先生に見せました


確か以下のような直鎖構造のものだったはずです。(以下は拾い画です)

これを美しくないから間違いのように伝えていました。


テレビなので多くの部分が省略されていることだとは思いますが、

これはどうなんだ

と正直感じました。



事実彼の述べていることは間違いですし、

C6H6から導き出す答えは構造異性体を含めるとベンゼンだけではありません。

そもそも小学生にベンゼンの構造を教える必要もないのですがそれ以上に誤った知識を刷り込む、あるいは美しくないという主観的な理由でダメだというのはどうなのか。


私ならもし美しいという点で伝えるのであれば正6角形構造がいかに優れた構造であるのかを蜂の巣などを例に伝えます。



私も断面的にしか見ていませんので間違っていたらすみません。






















お伝えしたいことは



学問というものは"興味"や"好奇心"、"楽しい"といった内的動機付けは重要です。




ですが、ただ大きい声で騒いでいるだけではそれは子どもは楽しいかもしれませんが、学びではありません。また中学入試を控えている生徒たちに言及すれば偏差値なんて伸びるわけないです。




勉強は楽しく

これは非常に崇高な理想論です。




勉強は少なくともしんどい部分はあります。

無意味に思われる暗記やどうしても好きになれない分野



必ずあります。ですがしなければいけないのです。






楽しいだけが勉強ではありません。



スポーツもそうですよね

野球を上手くなろうとすれば

面白くもない素振りをするはずです

でも野球が上手くなりたいから

素振りをするのが嫌だと思わないはず

嫌だと思っても上手くなるためにならするはずです。




教師の役割は楽しくない部分もいかに興味を持たせるかに尽きるのではないでしょうか。


そして私が考える楽しい授業とは



単にゲラゲラ大笑いするようなものではなく

家に帰り、お父さんお母さんに

目を輝かせながら

"今日はこんなこと勉強して、こうこうしたんだ!"

"ちょっとこれ詳しく調べるんだ!"

といった目の輝きなのです。

それこそが興味であり、楽しい勉強ではないでしょうか。







やはり教育というものは

教える側は非常に大きな責任があるなと再確認した夜でした。









楽しいばかりが勉強ではないですが

きっとこの勉強は生かされ、より広い世界にみなさんを導いてくれることでしょう。









Excelsior