創作料理と伝統料理

長年、生徒たちの指導にあたっていますといろいろな考えの生徒たちに出会います。


某有名外大に通っていると思ったらUKロックにハマり一年で退学しUKに渡英することを決めた生徒。


美容学校に通いながらも看護師の夢を追いかけ勉強に励む生徒。


学校を不登校になりながら、早慶上智に合格した生徒。



マーチレベルの能力がありながら料理人の道を選んだ生徒。







私自身いろいろな道を歩んできて、ぜひ苦しみながらも楽しく回り道と思われる道や選択をして欲しいな、などと考えています。












さて昨日夜に一人の生徒から連絡がありました。

その生徒は、マーチレベルの学力がありながら料理人の道を選んだ元教子でした。

1時間ほど楽しく雑談をしました。



料理人にはなることが夢であった(京都の有名割烹の長男です)為、自分の選択は間違っていなかったと思うが、元々勉強ができた為その勉強を捨ててしまったことを少し後悔しているよう。


そして彼は英語を勉強して海外に出店できる料理人になるのが現在の夢のようで、英語の勉強を教えて欲しいと言ってきました。









なんだかうれしく感じました。

人生は回り道のように思われる瞬間や、もがいてももがいても苦しい時期があると思います。そう言った瞬間を少しでもポジティブに過ごして欲しいなとしみじみ感じます。








さて料理学校の話を聞いていると勉強に通じるなと感じるものがありました。

料理学校では一番初めに基本を叩き込まれるらしく、どうやら基本となる料理があるそうなのです。その前提に道具の扱い方などもあるようです。



巷では創作料理創作料理ともてはやされますが、案外基本的な料理をすっ飛ばして創作に走る料理人もいるそうです。



彼曰く、創作料理は基本的な料理ができるようになってからするべきものであり、初めから創作をすることは間違いなようです。








なるほど










彼の考えが必ずしも正解であるかはわかりませんが、私は彼の考えに同意します。




初めから特殊なやり方、楽なやり方(これを創作料理と置いてみます)を好む生徒は非常に多いですが、ベーシックな定石的なアプローチ(これは基本料理ですね)を理解しないまま特殊解を暗記しても勉強は伸びません。





やはり何事も基礎が大切です。

基礎と聞くと生徒の多くは

基礎=簡単な問題

などと誤解してしまいます。




そうではありません。

基礎とは全てにつながる根源的な理解につながる問題なのです。




































海外で出店する際はマネジメント先生頼むね


と言って笑顔で帰って言った教子に

この業務に携わらせていただけていることに感謝した日でした。