新しいことを始めるということ

新しいことを始めることは勇気が入ります。

人間は変化を嫌う生き物です。今までの自分の知っている安心できるテリトリーから抜け出し、未知の世界に足を踏み込むことは簡単なことではありません。




本日一人の生徒の親御様から一通のメールをいただきました。

「息子が天文部に入部した」とのこと。

中学入試に向け、理科の指導に当たらせていただいていましたが

「天体」はあまり好きではない分野でした。(少なくとも私にはそう見えていました)

理系科目は分野によって特に好き嫌いが顕著に現れます。

「あまり宇宙や天体に興味を持てないのか」

と当時の私は考えていました。


そんな彼がまさか「天文部」に入部するとは。

本当に驚きました。そして同時に誇らしくも感じました。



私はメールを読んでいる最中、親友のことを思い出しました。

私の高校時代からの仲である親友は非常に優秀で、特に本を読むことが好きでした。文学が好きということもあり文系に進み、私とは違う道を歩みました。

難関大学の経済・法学(ちょっと記憶があやふやですが)に進んだ彼は、まさかの大学で「劇団」に所属したのです。


控えめで優しく、絵にかいた文系男子。本ばかり読んでいた彼が、まさか人前で演じる分野に足を踏み込むとは。

高校からの付き合いで性格をよく知っている私は本当に驚いたことを覚えています。

それからというもの彼の出演する作品は毎回見に行くようになりました。

驚くほどに生き生きと楽しむ姿に、私は嫉妬心さえ感じたことがありました。



その後その親友は就職をしましたが、今でも仕事の傍「舞台演出+役者」を続けており、ゆくゆくは今勤めている仕事をやめ「舞台」に身をおさめたいと言っていました。








人生とは不思議なもので、ほんの少しの変化がその人の一生を形成する要素になり得るのだと強く私は実感しています。


「新しいことを始めること」「変化の中に入っていくこと」は決して簡単なことではありません。ですがその一歩は確実にその人たちの未来に何かしらの影響を与えるはずです。

「変化を恐れず」「新しいことに積極的に入っていく」そういった姿勢をぜひ私を含め、みなさまにも持ってほしいなと感じました。

そして自分には合わないなと思えばそのタイミングでまた方向転換すればいいのです。


人生は短いです。その人生の中で経験できる事象は数が限られています。たくさんの新しいことに出会い、吸収し、未来の自分を形作って行ってほしいものです。




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