英語の小説問題へのアプローチ

入試英語において小説の出題頻度は、論文に比べ多くはありません。その為論文の読解に比べ小説の読解法に関する学習法などはあまり知られていないように感じます。



小説は出たとこ勝負、読みやすい文章であれば得点化できるし、そうでなければ今回は運が悪かった。そういった生徒も多いのではないでしょうか。


小説は確かに入試問題としての頻出度合いは論説文に比べ少ないものの、東京大学をはじめとした国立大学、私立大学、高校入試などで確かに扱われています。

そして小説にも論文同様に読解法・アプローチ方法が存在します。

本日はその中から1つご紹介いたします。




上の画像は最近授業で扱った東京大学過去問題の板書の一部です。


様々なポイントがありますが、私が授業で重要視しているポイントの1つは

「時間軸に対する感情の起伏」です。


小説はあくまで作者が存在し、作者の創造物(フィクション作品)です。

「A君は歯を剥き出し激昂した」

と表現されれば

「そのタイミングでA君が激昂する意味があり、激昂させた事象が存在する」のです。


つまり、小説において登場人物の「感情の動き」を捉えてあげることが重要になります。

これは何も英語の話だけではなく、国語においても言えることです。







小説を感覚で高得点が取れる生徒はいます。

その感覚で解けるというのも素晴らしい資質です。

ですが「できる生徒」「できない生徒」関係なく先ほどの板書のように一枚絵で時間軸に対する感情の起伏を記述し、小説問題を定量化しマッピングする練習は重要であると考えています。



私の授業で小説を扱う際には、上板書のようなマッピングを行いながら読解を行います。こうすることで感情の連続性と上下(emotional ups and downs)を理解しやすくなり、全員が全員同様の理解となる手助けをしてくれます。


小説を趣味で読むのならば様々な解釈があって然るべきです。ですが入試の小説はそうであってはいけません。適切に作者の意図を読み取り、一様に読解しなければいけません。



一度上記読解法で小説に取り組んでみてください。




Excelsior